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お互いの出会いの思い出と第一印象

同じ北海学園大学演劇研究会出身の二人。お互いの出会いの思い出と第一印象を作文してもらいました。

murakami.png

改めまして、村上義典です。


今回、弦巻さんから「お互いの出会いの思い出と第一印象」を語ってくれとのことで…色々思い出してみてます。
400字以上書いてくれれば何字でもいいよとのことなので、いっぱい書いてみようと思います。

んんー、そもそも、僕と深浦くんって大学の先輩後輩なんですよね。深浦くんが僕の二つ上の代で。
まだ大学に入りたての頃、先輩の顔も名前も覚えてない時期に、同期の子が「2つ上で凄い話しやすい先輩いるよ、ディープさん(当時の深浦くんのあだ名)って人なんだけど。いっつも部室でキャップ被ってわかめラーメン食べてるから見たらわかるわ」って言われて、部室覗きに行ったらキャップ被って大学生協のわかめラーメン食べてる人がいたのが一番最初の記憶な気がします。

実は在学当時はそんなに親しくなかった気がします(笑)
僕らは大学の演劇研究会に所属してたんですが、2つ上となると、一緒に公演をする機会って1〜2回だけなんですよね。でも、僕は当時演劇研究会の公演にあまり出てなかったから。

 

当時から、深浦くんのお芝居はすごく面白くみてました。今思うと、当時はわりと固い演劇が主流だった演劇研究会のブームの中で、一人だけ柔軟な芝居をしてる人がいる、そんな印象。
当時から抜群に面白かったです。

 

共演は、僕が大学4年生の頃、共通の知人のユニットで初めて共演することになったと思います。そして、僕が今のところ唯一降板したという苦い思い出のある公演です。
原因は、体調不良を拗らせて肺炎で入院しちゃって本番日もずっと病院にいたという情けない話なのですが、そこはちょっと割愛させていただいて…。


稽古は当然ずっと一緒にやっていたのですが、とにかくやりやすかった。一緒にやっててこんなに楽しくやれる人いるのかと。
もともと、先述の通り「すごい面白い芝居をする先輩」という印象で、ここで初めて一緒の現場で稽古して「あ、この人天才なんだな」と思った。この頃から深浦くんの印象は「天才」になった気がします。

深浦くんはとにかく相手のことを見てるし、相手の言葉を聞いてる。
これって当たり前のことだと思うんですけど、どうしても台本があると、台本の手順に気を取られてしまうことも多いんですが、深浦くんはそこの手放しがすごい上手というか、台本のセリフから受け取らないで、目の前で相手が出した言葉を受け取るという当たり前の理想を当たり前にやる人だと思います。


たまに深浦くんを困らせてやろうと思って、台本にないエッセンスを加えてセリフを出してみるんですが、そのエッセンスを加味して自分のセリフを返してくる。きっとこれが深浦くんと共演してて面白いと感じる要因の一つだとおもいます。あれ、話が逸れちゃった…

特に印象に残るエピソード…と言っても、僕は割りと深浦くんと一緒の現場に出ると何かしら影響を受けてる気がするので、どれも割りとはっきり残ってるんですけど…。
エピソードで言えば、共演自体は弦巻楽団さんでよくさせてもらってるんですけど、もともと同じ現場はありましたが、舞台上で交わることは少なかった気がします。
でも、エンプロさんの「聞き耳カフェ」というイベントで深浦くん脚本のほぼ二人芝居の短編作品の相手役に、深浦くんから指名されてオファーが来たことが印象深いです。あれが2015年…?で、その頃はまだがっちり共演したことは多くなかった気がしたので…なんで俺??って思った気がします。

その時が初めてがっちり絡んだ役だったんじゃないかな…?毎回稽古で天才に挑む凡人の劣等感を味わったから、えらい目にあった(笑)


いや、天才天才って言ってるけど、死ぬほど努力してるのもわかってるよ!

オススメしてくれる本ちゃんと毎度すごい為になってるよ!(笑)


あ、そう!腹立つことにこの先輩、「努力する天才」なんですよね。そこがまた腹立たしい。

才能に胡座かいてろよちくしょう…。

 

深浦くんが出演した弦巻作品で印象に残っているものも…割りと大体そうだなぁ。
深浦くんの演技は、いつもとても楽しそうに見える不思議。

だから、大体どの作品観ても、いいなぁ、あの役やったら楽しそうだなぁって思いながら観れる。

実際にやったら死ぬほど苦労すると思うけど。
ラブレスの神父役のぶっ飛び方とか、ナイトスイミングの第一声の「だから嫌だと言ったんだ!!」っていうセリフとか最高に面白いですよね。


うん、観てて楽しそうに見えるというより「あの役やったら楽しいんだろうなぁ」と思わせてくれるの方が適してる気がする。そんな俳優だと思います。

ほらね、書きすぎた。

村上義典が語る深浦佑太の思い出!

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イケてるロングカーディガンを着ている人が無条件に怖かった大学生演劇サークル時代、イケてるロングカーディガンを来てスラッとした雰囲気で部室に入ってきたのが村上くんでした。僕が大学3年、彼が1年の頃です。ですので僕の村上くんに対する第一印象は「なんか怖いカーディガン」です。


サークル内では同期が色んな外部劇団に出演(客演)していく中、僕はその頃演劇がヘタクソ過ぎて全くどこにも出演機会がないまま上級生になろうとしていました。


村上くんは1年生にしてバシバシ外部の劇団に出演しまくっていました。僕はムカついたりはしませんでしたが憎らしくて仕方なかったです。先輩としての立場がなく、合わせる顔もありませんでした。ムカつきました。

大学を卒業して1年しばらく経ち、相変わらずそんなに役者としての実力も人気もないまま会社に入ったり入らなかったりしている頃、村上くんの紹介で、ある演劇ユニットに客演させて頂く機会に恵まれました。現在東京で活躍されている丹治泰人さん主催のユニットでした。


客演機会自体そこまでなかった深浦でしたので大変オダちましたし、そこの出演がきっかけで色んな方々に知って頂けて他の出演機会も増えました。まさに演劇人生におけるターニングポイントの一つだったと言えます。
 

本人には直接言えませんが感謝してもしきれません。


ちなみに彼自身はその公演、肺炎をこじらせまくって出演出来なくなってしまいました。

同年代で肺炎をこじらせまくった人間を見たのは後にも先にもその時だけです。

今後はあるかもしれません。なぜなら高齢者で一番気をつけなければならないのは誤嚥(間違って気管に食べ物が入ってしまうこと)による肺炎だと統計上言われているからです。あぶない。

村上くんが出演した弦巻楽団の舞台で印象に残っているのは「果実」です。
主人公を演じていました。確か彼が大学2年生の頃、深浦はあまり実績もないまま4年生です。

彼の作品を観に行き、大変楽しんで帰りました。

ウソですムカつきました。

面白かったのでムカつきました。

村上くんは地元の市民劇団で幼い頃から芸歴を積んでいるから深浦より経験も多いしそりゃウマいし面白いよねそうそうなどと自分に言い訳をしつつ帰りました。自分に優しい。

弦巻楽団にいくつかの作品で関わらせて頂いた後、弦巻さんから「過去作品を再演しようと思っている、何か気になる作品はあるか」と尋ねられた時は迷わず「果実」を挙げました。ありがたくも再演で主演させて頂くことになりましたが更に数年後に村上くんと主役をダブルキャストで演じることになるとはこの時は夢にも思いませんでした。

当時制作を担当してくださっていた小室さん(演劇制作会社ラボチ代表)のアイディアでした。

恐縮にもご盛況頂き制作の方針としては大成功だったようですが、

僕としては、憎み嫉み抜いた村上くんと同じ役を演じるということはとても大変な戦いでありました。

村上くんも同じようなことを言ってました。もはや戦友でした。結果オーライ。

 

しかし僕の心の深淵に巣食う村上くんに対する憎しみのオーラはまだ燻り続けているのでした。

彼がファーストコンタクトで身に付けてきたロングカーディガンが僕の脳裏に焼き付き、はためき続けていました。

あのロングカーディガンまだ所持しているようであれば即刻僕のところに持ってきて欲しいです。

僕が自らセカンドストリートに売りに行きます。きっとそれで村上くんへの恐怖と憎悪は払拭されるものと思います。

あと頭に巻くターバンみたいのも怖かったです。

書いていたらどんどん思い出してきました。

Tシャツにストールみたいなイラストがプリントされていて、ストール着けてなくてもストール着けてる風になるシャツみたいなのもオシャレ過ぎて怖かったです。まとめてセカストに売りに行きますので稽古場に持ってきてください。

村上くんはとても真面目な役者です。
村上くんと時間を共にする際はほぼ100%の確率でお芝居の話をします。どのように作品作りに向き合っているか、過去出演作ではどういった取り組みをしたか、など多岐に渡ります。
僕もまだ未熟ながら沢山お話をします。とても豊かな時間です。貴重です。

深浦佑太が語る村上義典の思い出!

'Round About Midnight

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