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弦巻啓太

その場所で演劇を作る


なんと3ヶ月ぶりの投稿となりました。いけませんねえ。

書きたいことが次々に溢れ出す、発生するもので、手が追いつかないのが現状です。

この3ヶ月のこと、

特に『ユー・キャント・ハリー・ラブ!』のツアーや、大成功に終わった二つの学校公演についてや、

『秋の大文化祭!』について語りたいことは山ほどあるのですが、

順を追うと追いつかないので(!)今のことからお話しします。

この期間のことはまた次回、腰を据えて。

ただいま北海道の北の都市、名寄に滞在して地元の方々と演劇を作っています。

実はもう大詰めで、明後日本番です。

一回きりの名寄歴史市民劇『スターゲイザー』です。

先月の「秋の大文化祭!」が終わった翌日から名寄に移住し、一人暮らしをしていました。2度ほど札幌に帰りましたが、基本宿泊場所のウィークリーマンションと劇場を往復する日々です。 主催者の好意で劇場の楽屋を日中使わせてもらい、快適な環境で仕事に集中できるのは非常にありがたいです。地元のFMでラジオ番組を持たせてもらい、作品のPRを行いました。久々のラジオも楽しかったです。

今年は1月に三重県の津で滞在制作をし、この12月に名寄で滞在制作を行っている。ありがたいことです。ずうっとこうした滞在制作が念願だったので、それが叶った一年でした。

よく「忙しいんでしょ?」と言われるんですが、そんなことは全然ありません。来年度、再来年度もこうした演劇づくりに取り組みたいと強く願い、スケジュール帳を開いてお話をお待ちしています。 仮に忙しいとしても、劇団業務の隙間仕事として捉えてはおりません。お話をいただければ最大限調整いたします。

5月から名寄の取材を始めました。実際に名寄を訪れたのはそれが生まれて初めてでした。 紆余曲折あり、作品の題材に「集産党事件」を選びました。昭和2年、名寄に拠点のあった名寄新芸術協会が治安維持法の摘発を受けた事件です。これは北海道で初めて、治安維持法が適用された事件でした。 名寄新芸術協会は当時の鉄道局の若者達を中心に構成されていました。ほとんどの人間は詩や、歌を愛する今の大学生くらいの年代でした。中には高校生もいたようです。 彼らの物語を描くことにしました。

名寄に行ったら時間が(きっと)できるので、今まで後回しにしていた勉強をじっくりやるぞーと意気込んでいたのですが、意外に札幌と変わらぬあれやこれやに囲まれ、そちらは捗ってません。 しかし場所をすっきりと変えたことはやはり大きく、頭の中もすっきりすっきりとして来ました。 これから楽団でやりたいこと、やるべきこと、それをどの様に発展させていくか、それぞれ肚が決まって来ました。

ありがたいことに来年新しい仕事に二つ取り組むことになりました。 一つは、かねてから願っていた仕事なので、滞在制作に続いてもう一つ念願がかなった形です。

『スターゲイザー』は一回限り…と思っていたら、札幌公演が2月9日に決まりました。名寄までは足を運べないよーという方も、ぜひこちらに足を運んでください。


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