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弦巻啓太

#28ナイトスイミング 終演しました。


おかげさまで、先日15日、弦巻楽団#28ナイトスイミングは無事に全6ステージを終演いたしました。正直もっともっと続けたい気持ちもありましたが、これはこれで良いのかもしれないと一晩たって思います。織姫と彦星だって、毎日会ってたらお互いに嫌気がさすかもしれません。あるいはすでに「今年はいいかな〜」なんて考えているかもしれません。 3年ぶりの再演となりました。

初演の直後から「もう一度見たい!」とたくさんたくさんの方が言ってくれました。パンフレットにも書きましたが、それは正直自分には戸惑うくらいの熱い声でした。 今回、サンピアザ劇場での公演ということで様々な点で変更が加わりました。

衣装、美術、照明、音楽、そして宇宙を表現する振り付け(!) たくさんの新たなスペシャリストの参加で『ナイトスイミング』は生まれ変わりました。

多かったのは「衣装」「美術」「照明」の三位一体具合の素晴らしさ。

物語を足元で支える「音楽」。

そして「振り付け」による宇宙の広がり。

主演の深浦佑太が

「ときどき、みんなが吹っ飛ぶ瞬間本当にスローモーションになってるみたいに感じるんですよね。」と言ってました。

それはちょっと分かります。

そのおかげで、初演に勝るとも劣らない熱い熱い反応がお客様からは帰ってきました。

全ステージダブルカーテンコール、何度かはトリプルカーテンコールかとヤキモキするくらい、鳴り止まない拍手でした。千秋楽には立ち上がって拍手してくださる方も…!!

こちら、感想のツイートを集めたサイトです。

そして今年オープンした「札幌観劇人の語り場」です。

様々な意見が寄稿されています。

改めて、感謝以上に付け加えることはありません。

ありがとうございました。

DVDをご予約された方、出来上がりを楽しみにお待ちください。

弦巻楽団を長く見てくださってる方からすれば、今回の振り付けの倫子先生とのコラボレーションみたいな試みは、非常にレアであることが分かってもらえると思います。昨年の#25果実で美術をお願いした藤沢レオさんや、#16テンプテイションの時の杉吉貢さんに美術を描いていただいたくらいでしょうか。

それは僕自身の自信の無さが影響しています。

「コラボレーション」自体に、その冒険の試み自体に価値がある、そんな考え方もよくわかります。

しかし、自分はそうしたコラボを「やってみただけ」になるのが怖いです。「やっただけじゃないか」と言われるのは嫌です。「ほら、やっただろう」と開き直ることは僕にはできません。「やらないよりいいだろう」なんていい大人が恥ずかしくて言えません。ならやらないほうがマシです。自分にとって。先方にとってもそうだと思います。

なぜやるのか。どこを目指すのか。本当にその必然はあるか。本当に本当にその必然はあるか。

本当に本当に本当にその必然はあるか。

倫子先生とは3年以上のお付き合いになります。今まで何度も舞台に立たせてもらいました。コラボレーションが尊ばれる昨今、弦巻と同じ境遇にいたら、すぐに共同作業をお願いする人もいたでしょう。

この期間、倫子先生は弦巻の舞台に何度も足を運んでくれました。けして「動的な」舞台とは言えない作品も多い弦巻楽団の舞台に興味を抱き、感想を語ってくれました。その言葉で倫子先生への信頼と、世界観の共有に自信を持てました。

あとは作品が巡るのをずっと待っていました。

そうなると、『ナイトスイミング』以外ありえません。

嬉しい感想がたくさんありました。

否定的な感想だって嬉しいです。

ずっとずっとこうやってやって来たんです。

初演に続いて出演した深浦佑太。もう弦巻楽団で何度も主演を果たしてもらっていますが、弦巻が要求するサルタを今回は初演以上に体現してくれました。これができる役者は札幌でも少ないと思っています。大人チームことミシマ役村上義典、共感を寄せ付けない複雑な役柄を演じきってくれました。「分からせなくていいから。」が弦巻からの指示でした。オクヤマ役の成田愛花。実は誰よりも昔からの知り合いです。温水さんの次に古い。彼女が11歳くらいからの知り合いです。弦巻が劇団ひまわりの講師をしていた時の生徒でした。直接指導はしてませんでしたが、こうして一緒に舞台を共にできて良かったです。

初演からの続投ムトウ役温水元、そして誰よりも人間らしいアンドロイド(+α)役遠藤洋平。事件の外側をしっかりと固めてくれました。遠藤くんはムードメーカーというか…色々なハプニングで周りを振り回してくれました。千秋楽、ワンシーンだけ裸眼のカモワケが観れた皆さんはラッキーです。

初演から続投(この人しかいない)サムカワ先生役塩谷舞、今回楽団初参加のもくめさんことエノモト役細谷史奈。細谷さんは楽団初参加…そして弦巻の演出にずいぶん苦闘したようですが、食らいついて来てくれました。塩谷さんは初舞台がこの『ナイトスイミング』のサムカワですからね。オーディションに現れた彼女の素質を見抜いた弦巻を誰か褒めて欲しい。

そして漂流する中学生たち。

ハチマン役、山木眞綾。突如爆発的な行動を見せるハチマン。初演でも人気の役でしたが、今回も作品に良い風穴を開けてくれました。弦巻演出は今回初めてで、「もっと変な空気にして」と言う高度かつ繊細な要求を見事にはたして(?)くれました。

ククリ役、島田彩華。通称しまお。演技講座に通って2年、オーディションを越えて今回本公演に初出演です。高く評価された「コリオレイナス」以上に成長を見せてくれました。

アスハ役、木村愛香音。楽団員になって本公演初出演です。不器用の塊ですが、経験豊富な役者たちと共同作業する中で、今回自分に足りないものに気づいたようで、とても成長を感じました。声の力が発揮されたのも良かったです。きっと驚いた方も多いはず。

イスルギ役、相馬日奈。彼女も楽団員になって本公演は初出演。ほぼ最年少ながら、ここまで続いてきた楽団イズム?をしっかりと稽古場でキープしてくれました。ラストシーンのイスルギに胸打たれたという人の感想も多かったです。

タケミナ役、佐久間泉真。3年前の初演に続いて演じました。まっすぐで、迷いない彼の言葉はこの作品の要でした。そして弦巻演出で重要な「テンポ」をしっかりとキープしてくれました。

(弦巻楽団の舞台では「テンポ」はとても重要とされます。しかし通常演劇の現場で交わされる「テンポの良さ」とは全然意味合いが違います。これがなかなか難しいのです。)

とても暑い、充実した2ヶ月でした。

ラストシーン、橋本さんの音楽と高橋さんの生み出した星空の照明の中、邂逅を果たすサルタとタケミナの姿は、弦巻の想定以上の意味が立ち上がってくるようでした。

ああ、そうだった。

自分はこれが観たかったんだ。自分はここにたどり着けるかどうか、問いたかったんだ。

初演が「願い」だとしたら、今回は「祈り」です。

観劇後の星空が、違うように見えたなら幸いです。

『ナイトスイミング』という言葉はR.E.M.の『nightswimming』からとりました。

「夜泳ぐ」?その意味を調べた時、これはいつか同じテーマで作品を作りたいなと考えていました。

R.E.M.  「Nightswimming」

まだまだ夏は続きます。

いつか忘れてしまう夏に、消えない傷を残しましょう。

チラシ撮影オフショット。

見あげた夜空にカモワケ。

白布を押さえるのも疲れます。

倫子先生の初指導。

ここから暑い夏(稽古場では)が始まりました。

稽古初回頃のワークショップ。

第『竹取物語』

無重力にチャレンジ。カメラ目線で余裕をアピール。

この画像何かに使ったのかな?

こんな風に冒頭の場面をしばらく試してました。これも最高におかしかった。漂流するサルタ。

倫子先生の指導がどんどんハードルを上げていきます。この跳んだり寝たりはキツそうだけど面白かった。

ロケットが爆発する場面。まだまだ下半身が弱い頃。

吹き飛び方もどこかまだまだ単調です。

再演版の椅子が届きました!!素敵!!

様々な代役を果たしたペッパー(佐藤雄大)。なぜかコミカルな匂いが…。

みんなで動画を確認。

三人でお揃い。

高性能ロボ、カモワケは汗もたくさんかけます。

そして中学校公演に臨みました!これがまだ10日前なんだなあ。

体育館の限られた設備にスタッフが挑みます。

弦巻も驚きの数が。

快速に仕込みは続きます。午後には開演!!その前に場当たりもせにゃ!!時計に注目!!

衣装さんも大わらわ。

マジック!!!!!!!!!!!!

場当たり中。 

そして、サンピアザ劇場へ…。

倫子先生と終演後記念写真。

ソウルミュージシャンのような舞台監督、高橋氏。

そして沢山のこれまでの出演者、参加者が観劇に来てくれました。

『裸足で散歩』『君は素敵』のアッコ事森田晶子。

『果実』『君は素敵』のなおみんこと塚本奈緒美。

出た!初代ハチマンこと佐藤汐里!!高1だった彼女もすっかりレディーに。

初代ミシマ小松悟、初代カモワケ桜井保一。二人とも、誰?

3月のコリオレイナス組がたまたま集合。

衣装で記念写真。

なにそのポーズ?

サムカワ先生のアピールがすごい。

さあ千秋楽。

バラシを大御所主演女優のように見守る塩谷舞。

あっという間にバラシは終了。

また会いましょう。いつかまた、宇宙の涯てで。

こちらは初演の時のカモワケ扮装メガネセット。

今回も同じメガネが使われてました。

本人に内緒で公開。5年前、13歳のタケミナ。弦巻楽団戯曲講座にて。

本人に内緒で公開。初演の稽古場でのカモワケ。10枚上の画像の中央の人物と同一人物…のはず。


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